2009/06/28
タバコ
一本だけ火をつけて、
白いシーツに灰をこぼさないように、
こまめに灰皿にトントンしながら吸っていた。
灰皿は黒くて丸くてシンプルなやつだった。
深く煙を吸いながら、
自分のからだを有害なものが駆け巡っているなーと思い、
それ以外とくに何も考えていなかった。
だけどうっかりシーツに火のついた灰が落ちてしまい、
あぁヤバイ、と思ってすぐにはたいて消した。
シーツには黒い焦げがついてしまった。
そこが実家だったのかはよくわからなかったけど、
お母さんにバレてしまうな、とぼんやり思った。
・・・
電話が鳴って目が覚めた。
タバコなんて人生で一回も吸ったことないのに、
あんな夢を見るとは。
多分昨日の飲み会で周りの人がタバコ吸ってたからだ。
人のタバコのにおいが服について、
むかむかして帰ってきたんだ。思い出したぞ。
うっかり吸わないように気をつけよう。
2009/01/10
田舎道
やたら長ったらしいけどこれでも省略しました。
夢の中で私は中学生くらいの男の子だった。
***
「うそ、これおまえのバイク?」
俺の目の前にあったのは青い色をしたレトロなバイクで、
なんとかっていう有名なメーカーのバイクを改造しているものだった。
「うんそうだよ。」
少年はそんな事は何でもないというふうに答を返す。
「かっけーな。お前さ、名前なんていうの」
「高橋。」
高橋と名乗ったその少年は、小柄で眼鏡をかけていて、
いかにも大人しそうな見た目だった。
しかしこの少年にこのバイクという意外な組み合わせは、俺の目に不思議とかっこよく映ったのだ。
「なぁ、友達なろうぜ高橋!」
「は・・?」
俺は戸惑う高橋少年の肩を強引に組んで、
離れて車の傍に立っている母に呼びかけた。
「かあちゃん、おれら今日からまぶだちだから!!」
「勝手にしなさいよ。お母さんもう知らないから。」
母はそう言い残し、先に車に乗って帰ってしまった。
そういえばさっきまで母と喧嘩していたのを忘れていた。
自分の自転車は今日こわれてしまったので、
母が車で先に帰ってしまった今、
俺は歩いて家まで帰らなければいけなかった。
田んぼに囲まれた田舎道をトボトボと歩いていく。
高橋がバイクをひっぱりながら一緒に着いてきた。
俺は歩きながら高橋に話しかける。
「そもそもさ、なんで高橋はあの場所に来たわけ?」
「さそわれたから。」
「誰に」
「・・・」
「ははん。そういうことか。女だろ。」
「うるせえ。田んぼ落とすぞ。」
「名前なんていうの。」
「あや。」
「ひゅう。高橋はあやちゃんとラブラブ~」
「うるせえつってんだろ!」
と、急に怒り出した高橋は、本当に俺を突き飛ばした。
よろめいた俺は乾いた田んぼにむかって転がった。
「いってぇーー。おまえ、ほんとに落とすやつがあるかよ!」
俺が怒ると、高橋は申し訳なさそうな顔をした。
「わり。ごめん。でもさ、俺もう振られてるから、その話は終わったことなんだよ。」
今度は俺が申し訳なさそうな顔をする番だった。
「あぁ、、そうなんだ。」
「そう。だからもう言うなよ。」
「わりわり。」
高橋の手を借りて田んぼから起き上がり、また歩き出した。
2人でひたすら田舎道を歩く。歩く。
夕焼けに照らされながら、高橋と色々な話をした。
今日はじめて喋った相手だというのに、
俺はなんだかとても懐かしい気分になるのだった。
2008/10/18
2008/10/16
同居
彼は腰の手術のために長く部屋を空けていたんだけど、私はその間、誰も止める人が居ないから部屋を散らかし放題。で、彼が急に退院して帰ってきたと思ったら、今日、彼のお母さんがやってくると言い出したのだ。
慌てて敷きっぱなしの布団やら台所のゴミやらを片付けていると、何故か水道工事の人や大家さんなどもやってきて、まさにてんやわんやな状態になった。
水道工事の人がお風呂に向かうと、水道から水が流れっぱなしで、お風呂から水が溢れている。(何故かお風呂が2個あって、片方からは入浴剤の匂いがした。)
「ちょっと、あんたシャワーつかったの?」と問いただしたら、彼は、「ごめん使ったわ。」と、笑いながら言った。
水道屋が帰り、私たちはまた部屋を片付けていた。彼が「なんか食べる物無いの?」って言い出したので、「最近太ったからお菓子とかは買わないんだよね。」って答えたら、「そうだね。」って答えやがった。私は「肯定するなよ。」と、むっとしつつも、ジーパンの上に乗り上げている贅肉に手をやり、すこし赤くなる。そこで、2人とも上半身裸でいることにはじめて気づく。恥ずかしさなどが微塵も無いことに違和感を覚えつつ、台所の生ゴミなどを片付けていった。
やがて彼のお母さんがやってきて、「アンケートに答えてほしかったの。」と、紙とペンを手に、おもむろに息子に質問をはじめた。「母親が部屋に来て一緒に暮らそうって言われたらどう思う?」っていうような質問だったと思う。
私はその質問の裏を読むことも、彼の答えを聞くこともせず、片づけを続行しながら、『私だったら普通に一緒に暮らしたいかなぁ。』と、ぼんやり考えていた。
ちなみに彼は本当は経済学部の学生なのだけれど、夢の中では彼も私と同じ大学に通う美大生で、何故か一緒に合作のような油絵を描いていた。
彼のお母さんは私たちが部屋で一緒に描いている絵を見て、「あら、素敵ね、これは誰の・・卒業制作かしら?」と聞いたので、私は、「それは卒業制作とは別物です。2人で何か合作みたいなものを描こうってことになって、上半分は私が描いているんです。」と答えた。
その絵は実におそまつな構成で、抽象的に描かれた風景と、記号のような、キャラクターのような、よくわからないものが合わさっていた。
彼のお母さんが、「あなたはどちらかというと具象的な絵を描くのね。」と言ってきたので、「ええ、まぁその、具象と抽象の間らへんを・・」と、意味不明な受け答えをした。すると、どこから湧いて出たのか、大学のクラスメイトに、「あいだねぇ・・。」と鼻で笑われた。
